多汗症の手術

多汗症 手術

多汗症の対策には飲み薬や塗り薬、病院での治療があります。しかしそれでも症状に改善が見られない場合、交感神経を焼いたり切断するという手術によって汗を止めることになります。現在の多汗症の代表的な手術には、

 

ETS(腔鏡下胸部交感神経遮断術)

 

剪除法

 

 

が挙げられます。このほかボトックス注射、胸部交感神経ブロックなどの手術があります。現在は胸部交感神経ブロックは行われることが少なくなり、ボトックス注射やETSが一般的となっています。

 

>>関連ページ:【ボトックス注射】

多汗症治療の比較

 

局所多汗症

全身多汗症

飲み薬・プロバンサイン

塗り薬・塩化アルミニウム

×

イオントフォレーシス治療

×

レーザー治療

ミラドライ治療

◯(脇のみ)

×

ETS手術

×

ボトックス注射

×

精神・抗不安治療

×

 

 

多汗症手術の主流・ETS

多汗症 手術 ETS 手

多汗症治療のETS手術は、手の汗に深く関わる交感神経そのものを切断することで症状を良好にさせていきます。交感神経を切断すると発汗させる信号が汗腺に対して行き届かないので、多汗症ならではの症状が見受けられなくなるのです。

 

神経に纏わる治療なので難易度が高いのですが、形成外科などで受けられるので治療を受けること自体は手軽だと言えるでしょう。

 

意外に思われるのですがETSは健康保険が利用できるため、請求される費用が3割負担される仕組みです。そのため、一般的に7〜10万円程の費用の支払いを念頭に置いておけば、金銭面で安心材料になると言うことができるでしょう。

 

ETSの手術方法

多汗症 手術 ETS

  1. 脇の下に穴をあけ、内視鏡を入れます。
  2. カメラで確認しながら交感神経を切断します。
  3. これを左右両脇実施します。

脇の下部に対して3ミリほどの穴を2つ設け、胸腔鏡を差し込み切断作業を行なうため、時間にすると10〜30分で終了します。

 

施術は全身麻酔が行われた上で進められ、恐怖感を覚えたり痛みを感じてしまうという事は一切ありません。意識が無いため作業が進んでいることに気付くことが無いですし、傷跡に関しても目立たないので日常生活に支障がありません。

 

実際にETSを受ける時には念入りにカウンセリングが行われます。手術に関する説明が聞けたり、起こる可能性がある副作用について説明を受けます。

『代償性発汗』が起こる場合がある

ETSは手汗などの多汗症を解消させてストレスの無い生活を手に入れるというものですが、副作用として代償性発汗というものがあります。

 

名称から理解することができるように、汗が解消されたものの別の部位から発汗が起こるものです。

 

・胸部

 

・背中

 

・腹部

 

・太もも

 

 

といったこれまで問題が無かった部位に多汗症の様子が見られるようになるのです。そのため、冬場などの比較的気温が低い環境下においても洋服が汗を吸ってしまうほどになってしまいます。

 

手術を受けた方が全員代償性発汗になるわけではないですが、少なからず他の部分に悪影響が出てしまっている方がいるのは事実です。切った神経は自然に元通りにならないので、よく考えることも大切です。

 

ワキガ対策の『剪除法』手術

多汗症 手術 ワキガ

剪除法は主にわきがや多汗症に悩んでいる方に行われる手術となります。脇には主に3つの腺が存在しています。

 

アポクリン腺 脇の下や胸、陰部などに存在しており、たんぱく質・脂肪酸・アンモニアなど多くの成分が含まれています。この汗を大量にかくことによって臭いの原因となる細菌が繁殖してしまいます。
エクリン腺 体のあらゆる部位に存在しています。この汗腺から出る汗のほとんどが水分で、エクリン腺からの汗が大量に分泌されると多汗症と診断されます。
皮脂腺 全ての毛穴に存在しており、皮脂を分泌し皮膚を保護する役割を担っています。皮脂の分泌が過剰な場合ニオイの原因となってしまいます。

 

剪除法手術はこのうち、ワキガやスソワキガの原因になるとされるアポクリン腺を除去するための手術です。アポクリン腺も汗腺のため、切るとある程度なら汗を減らすことができます。

 

形成外科などで手術を受けることができます。保険適用が認められ、手術の費用はおおよそ4〜7万円が相場です。ただし美容外科で特殊な器具を使用すると保険適用外となる場合があります。

剪除法の手術方法

多汗症 手術 剪除法のやり方

剪除法はわきの下を切開し汗腺を目視で確認しながら一つ一つ切除していく方法です。

  1. 麻酔をして皮膚を切開し、皮弁をひっくり返します。
  2. 皮下組織(汗腺)をハサミで一つ一つ切除していきます。
  3. 傷を丁寧に縫合し、タイオーバーを施します。左右両脇やります。
タイオーバーとは?

 

傷を面で圧迫するために、ガーゼなどを皮膚に縫いこみ、持続的に圧迫がかかるようにする方法の事です。

 

ワキガの原因となるアポクリン腺は完全に除去します。もうひとつのエクリン腺は、完全に無くしてしまうと全く発汗できなくなるので残します。手術は2時間前後の時間を要し、術後は1週間程度安静にします。

 

ETS手術と違い交感神経を切除するものではないため、代償性発汗が起こることはほぼありません。

メスを入れるため傷跡が残る可能性も

多汗症 手術 傷跡

剪除法は後遺症や副作用のデメリットは少ないと言われています。しかし一番目立たない所を切開するとはいっても、若干傷跡が残ると言う事を理解しておくことが必要です。

 

脇の下を切開するため、術後は痛みを感じることもあります。剪除法は最も効果が高く再発率が低い方法と言われてはいますが、100%再発しないというわけではありません。

 

傷跡が目立つ目立たないは医師の腕にもかかってきてくるため、病院選びも重要となります。治療を受けたいと思ったら十分に下調べをし、信頼できる医師のいるクリニックや病院を選ぶことも大変重要でしょう。

 

いろいろな多汗症の治療

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